平安時代の暮らし

【必読】練り香とは?お香の種類と平安時代から続く練り香の使い方


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平安時代 貴族 お香

平安時代に使われていたお香はどうやら練り香らしいということはわかったのですが・・・

練り香って何だ??そもそもお香がよくわからん!

ということで、今回は練り香についてのお話です。

お香の種類

私も香りを楽しむのは好きなんですけど、今香りを楽しむといえば断然アロマですよね。

アロマディフューザーにアロマキャンドル、アロマオイルなどなど商品も多いし使いやすい。

よくよく考えると日本人だけどお香って使ったことないなぁと。

だから練り香と言われてもピンとこないし、そもそもお香って他に何があるの??

ということで、まずはお香の種類について調べました。

すると、お香には3つの種類があることがわかりました。

直接火をつけるお香

まずはお香そのものに火をつけて楽しむタイプ。

お線香のような細長い棒状のもの、円錐型、蚊取り線香のような渦巻き型があります。

お香の中でも一番ポピュラーなのがこれで、確かに、お香といわれてまず私が思い浮かべたのもこれでした。

このタイプはお香に火をつけるだけで使えるので特別な道具を準備する必要がないのがいいところ。

お香の形によって香る時間、香る強さ、香りの広がり方に違いがあります。

常温で香るお香

次に部屋に置くだけで温めなくても香るお香です。

匂い袋の中に刻んだ香料を調合したものが入っています。

大きさもいろいろあるし、火をつけずそのまま香るのでいろいろな使い道があります。

大きな匂い袋なら部屋に吊るしたり、クロゼットに入れて洋服に香りをつけたり。

小さな匂い袋は服のポケットや着物の袂、バッグやポーチの中にしのばせることでほんのりとした香りを漂わすことができます。

間接的に熱を加えるお香

そしてもう一つ、香炉と炭を使い間接的に熱を加えることで香らせるお香があります。

香木の欠片や、印香など。

印香は粉末にした香料を練り合わせ、型に押し固めたお香のことで、和菓子みたいな見た目でかわいい

そして平安時代から使われている練り香もこのタイプ。

使う時に一手間かかるけど、ゆったりと昔の暮らしに思いを馳せながら日本文化を楽しみたい時にはもってこいのお香です。

練り香とは?

というわけで、やっぱり平安時代から使われている練り香はお香の中でもかなり古い歴史があるんですよね。

平安時代から使われている練り香とは

じゃあその練り香とはいったいどんなものなのか?

というと、練香の意味は「粉末にした香料に蜜や梅肉を加えて練った丸薬状のお香」ということです

“丸薬状”というだけあって、パッと見はなんだか正露丸みたいw

こういう練香の入れ物に入ってるとさらに雰囲気があって素敵

この練り香のことを平安時代は「薫物(たきもの)」といいました。

日本のお香の歴史のはじまりは奈良時代。

最初はお香の原料になる香木が唐から伝わってきて、平安時代には香料を調合したお香が楽しまれています。

練香は平安貴族たちも愛用していて、源氏物語とか平安の王朝文学に出てくるお香はまさにこれのこと。

現代では練香は茶道などの茶の湯の席でよく使われているそうです。

しかもこの練香、平安から1,000年の時が流れた現代でも全て手作りなんだとか!?

本当か?!?!

なんでも、香料をひく時は荒くても細かすぎても香りがダメになるので、粉末の大きさを均等にしなくてはいけないそう。

さらに、機械を使って作るとその過程で熱が発生して香りがとんでしまうんだとか。

香料を練り合わせただけでは香りが浅く、それぞれの香りもしっかりと混ざり合っていないそうで、練り固めた後にしっかりと寝かせる期間が必要だったり。

何かと手間のかかる練り香は今でも香料を手で刻んで練りあげて丸形に形を整えてと全て手作業で作られているそう。

でも、いろいろ探すと結構リーズナブルな値段の練り香も売られていて、現代では庶民も手にできる品なのが嬉しい。

あと、私がものすご~く気になった練り香アイテムがこれ

めっちゃやってみたい!!

平安貴族たちは「六種の薫物(むくさのたきもの)」という基本の調合方法をほんの少~し変えたりしてオリジナルの香り作りを楽しんでいたそう。

私のオリジナルの香り、作りたい!!

練香の使い方

さて、そんな練り香を自分で楽しむにはどうしたらいいのか?というと、練り香を使うには専用の道具が必要なんですよね。

  • 香炉
  • 火箸

香炉はお香を焚くための専用の器です。

磁器とか高級な物は値段がものすごく高いですけど、こだわらなければ香炉もお手頃なものが結構ありますよ

見た目にこだわらず仏具でいいなら1,000円以内で買えます。

は香炉の中に入れて使います。

お香を焚いたことがないと馴染みがないんですけど、そういえば実家の仏壇の線香たての中に灰が入ってたなぁと思い出しました

で、その灰の中に火をつけた小さなをうずめて灰を温めます。

練香を焚くのに使う炭は香炉に入るとても小さなものです

炭を扱う時に火箸を使いますよ

で、熱くなってき灰の上に練り香をのせて香りを楽しむというわけです。

この練香のたき方を「空薫(そらだき)」といいます。

ちょっと手間がかかるし、あれこれそろえなきゃいけない道具もあるんだけど、これぞまさに平安貴族のお香の使い方。

このゆったりとした時間の流れはまさに平安時代の女性が過ごす時の流れ!!

と思うんですが、我々は現代人。

どうしても忙しくてそんな手間隙かけていられない・・・

という人にはこんな素晴らしい文明の利器がありますよ

練香ができるアロマポットみたいな感じで、デザインも今っぽい。

ちょっとお値段ははりますけど、あれこれ買いそろえて、いちいち炭をおこして、というのが面倒という人にはありがたすぎる品!

しかもこれは火を使わないから練香を部屋でたいても火事の心配がないし、30分で自動停止する安全装置つき。

さすが、お香業界も現代人の暮らしをわかってます。

練り香まとめ

というわけで、数々のお香の中でも平安時代から続く練香は千年前の平安貴族の暮らしに思いを馳せることができる一品。

であるからして、やっぱり練香をきちんと楽しもうとすると手間ひまはかかります。

それでもやっぱり平安の香りを楽しみたくなってしまうのが平安フリークなわけですがw

(買い物、体験)

ところで、お香初心者にとっは「お香とアロマってどう違うの?」というのも気になるところじゃないですか?

ということでこちらにまとめました


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小町です
子どもの頃から「平安美人」と言われ続けてきた私が自分なりに調べたり、足を運んだり、体験してみたりしてわかった平安時代のあれこれを綴ってます
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