平安時代の暮らし

平安時代の女性の髪の手入れと洗う方法!実は臭いがすごかった!?


【記事内に広告を含む場合があります。】

平安時代 女性 髪

前回は平安時代の貴族の女性の髪の長さについてお話しました

で、気になるのはこの超スーパーロングヘアーのお手入れはどうしていたのか?ということ。

そこで今回は平安貴族の女性の髪の洗い方や乾かし方、ヘアケアグッズなど髪の手入れについてお話しです。

平安時代の貴族の女性の髪の手入れ

黒髪ロングヘアーが美人の条件だった平安時代の貴族の女性たちは平安絵巻でよく見るようなあの長~い髪をしてました。

絵で見てもなんとも美しくて優美♪

とは思うんですが、

気になるのはその手入れの方法ですよね。

いったいどうやって髪を洗ってたんだ?シャンプーは?トリートメントは?ヘアケアどうしてた?

女子としてはそんな疑問が次々浮かんでくるわけです。

ということで調べてみました。

平安貴族の女性の髪の洗い方

平安時代に髪のシャンプーとして使われていたのは「(ゆする)」という米のとぎ汁です。

ゆするは「泔坏(ゆするつき)」というこんな感じの専用の容器に入れていたそうです

泔坏 ゆするつき

で、髪を洗う時はまず目の粗い櫛で髪をとかしてざっと髪の汚れを取り除きます。

次に目の細かい櫛にゆするをつけて入念に髪をすいたり、丸めた布にゆするを染みこませたもので髪をたたいたりこすったりしたそう。

ゆするの他に「澡豆(そうず)」という小豆の粉や「灰汁(あく)」という灰を溶かした水の上澄みなんかもシャンプーとして使われていたようです。

あと、資料によっては「皇女などは付き添いの女房が水できれいにゆすぎ」なんて書かれてるものもあるので、身分が高くてぜんぶ人にやってもらえる人はしっかり洗えてたってことかな?と。

それにしても、平安女子のあのスーパーロングの髪の毛に水をたっぷり含むませたらいったいどれくらいの重さになるんだろう・・・?

平安時代の髪の乾かし方

平安時代にはドライヤーなんてないので髪の乾かし方は当然、

自然乾燥!

なので、髪を洗うとなると1日がかりの大仕事です。

「寿命が短い人は髪が乾く前に死んでしまう」なんて言われていたんだとか。

髪を乾かす時は部屋の風通しをよくするために母屋の御簾をあげるけど、外から丸見えにならないように几帳や屏風は立てていたそう。

120cmくらいある厨子(ずし)という背の高い家具の上に褥(しとね)という寝たり座ったりする時につかう敷物を敷いて洗った髪をのせたんだとか。

ちなみに厨子を調べると仏像や位牌などを中に安置する仏具の一種らしいんだけどそんなとこに髪のせていいのか?

で、布で拭きならが火鉢の火で炙って乾かすんだそう。

でも、この乾かし方は高貴なお方向けみたい。

女房くらいの身分の人は風通しのいい縁側に横になって髪の下に簀子(すのこ)を置いて、侍女が扇で扇いで乾かしたんだとか。

あと、

髪を整える整髪料には植物性の「髪油(かみあぶら)」というのがあって、髪につやを出したり整えるのに使われたそう。

使ったのはサネカズラという植物で、茎を刻んだ時に出てくる粘液に水を加えて使うらしい。

このサネカズラの整髪料は平安貴族男子が髪を結う鬢付け油としても使われていたので、サネカズラのことをビナンカズラ(美男葛)なんてよぶこともあるんだとか。

うーん、この髪油はやろうと思えば自分でも作れそうな気がするんだが・・・サネカズラはどこに生えてるんだ?

花屋に売ってるんだろうか?

と思って調べたらネット通販で売ってた!!

現代って素晴らしい。

あと、

洗髪が終わってからトリートメントのようにして髪を整えるのには椿油も使われていた?らしい?

といわれると、なんかちょっと古臭いしベタベタしそうとこれまでずっと敬遠してたけど急にこれが欲しくなってくる

平安時代の貴族の女性が髪を洗う頻度

そんなわけで、平安貴族の女性が髪を洗うってのはものすごい大仕事なわけです。

なので、平安女子の髪はそんなに頻繁には洗えない。

じゃあいったい何日に1回くらい洗っていたのか?

平安時代の貴族の女性が髪を洗う頻度については曖昧で、身分や人によっても違うと思うんですが、

1~2ヶ月に1回、とか、1年に1回、

とか言われてます。

少な!

でもさすがに1年に1回ってことはない気がする・・・。

あと、

平安時代は現代みたいに「髪洗いたいなぁ~」と思ったらいつでも洗えるわけではないんですよ。

平安時代の貴族が髪を洗えるのは吉日など縁起の良い日や占いでよしとされた日だけでした。

さらに「9月、10月は髪を洗うには良くない月で・・・」と
2ヶ月くらい髪を洗えなくなることもあったそう。

まじか!?

ちなみに髪を洗うとよくないとされていたのは正月、四月、五月、九月、十月。

・・・多くない!?

さらに秋冬に髪を洗うとなったら大変。

さっきも言ったように平安時代は髪を乾かす時は自然乾燥です。

どんなに布をあてたり、火鉢で部屋を暖めたとしても、あれだけ長い髪はなかなか乾かないはず。

今と違って寝殿造りのがらんとした部屋は寒いだろうし、隙間風もたくさん吹くだろうし・・・。

髪を乾かしてる間に風邪でもひいたら一大事、それこそ命取りになることも!?

平安女子、大変だなぁ・・・。

平安時代の貴族の髪は臭い!?

となると、やっぱり気になるのはあれですよ、たまにしか髪洗わないんだから

絶対みんな髪臭いよね??

しかも今みたいに水につけてジャブジャブ頭皮から洗うわけじゃないようだからこれはもう確実に臭いだろうと。

身分の低い人なんかは川でジャブジャブ髪を洗うこともあったようだけど。

でも、ほとんど家の外に出ないし、人に顔を見せるのが恥とされてた平安貴族ガールズがそんなことするはずない。

ってことは絶対臭いに違いない。

一説によると

「平安時代の女性はほとんど部屋の中で過ごし、ずっと座りっぱなしで動かないし汗もかかない、当時は空気もきれいだったから今ほど髪が汚れない」

なんて話も聞くんだけど・・・

そんなことないよね??

ふつうに考えて1週間も頭洗わなかったら臭くなるもんね?

というわけで、そんな平安貴族女子の強い味方になったのがお香です!

平安時代の貴族の女性たちはおしゃれ&臭いをごまかすために髪にお香の匂いをつけていました。

髪を洗って乾かす時にお香を焚いた火鉢をそばに置いて、髪に向けてあおいで髪に匂いをつけました。

あと、平安時代は寝るときに髪をお香を入れた枕や箱に巻きつけて髪に匂いをつけることもあったんだとか。

平安時代の女性の髪の手入れまとめ

ちなみに、宮中で働く女房やお姫様のお世話をする侍女たちには髪を洗うための「洗髪休暇」なるものがあったらしい。

これ、現代も採用してくれないだろうか・・・。

と、こんな感じで平安時代の女性の髪の手入れについてざっとなんとなくはわかりました。

でも、やり方や髪を洗う周期など細かいところはまだよくわからないこともあるので、そのあたり、またわかってきたら書きますね!

ところで、

髪を濡らすのがこれだけ大変となると「じゃあお風呂はいったいどうしてたんだ?」って思いません?

ってことで次は平安のお風呂事情です


コメントフォーム

名前  (必須)

メールアドレス (公開されません) (必須)

コメント

ブログ内の検索
プロフィール

小町です
子どもの頃から「平安美人」と言われ続けてきた私が自分なりに調べたり、足を運んだり、体験してみたりしてわかった平安時代のあれこれを綴ってます
詳しい自己紹介はこちら⇒

カテゴリー
人気記事
最近の投稿
メタ情報